今ひとつ、ゲームについて言及しますと、日本の将棋など日本人独自の発案と思いがちですが、これも文献上不詳とされながらも、類似の西洋将棋は、四~五千年前既にインドで考案され、それがシルク・ロードを経由して中国に入り、中国将棋となり、遣唐使以前に日本に伝わり、日本将棋となったのです。

ただ、これら西洋将棋や中国将棋、それにチェスなどは、相手から取った駒を再び使えないのが日本将棋と違うところで、これを使えるようにしたのが日本人独特の素晴らしい発想です。これによって将棋の幅と奥行きが広がり、現代のようにその面白さが倍加したのです。

ゴルフの話から少し遠ざかりましたので、ここらで元に戻ります。

もともとゴルフの発祥地はオランダで、そこからスコットランドへ伝わったのだという説と、スコットランド独自で発案したのだという二説がありますが、これもいまだに実証されておりません。

ただ、十四世紀に現行の形式と方法による競技が、スコットランドの人達の間で行われていたという事実が明らかにされていますので、現在のところスコットランド発祥説が定説になっております。

現説では、スコットランドの小都市セント・アンドリュース(St. Andrews)がその発祥地と言われ、それにちなんで現在でもその名のゴルフ場が残っており、年一回各国からトッププレーヤーが集まって覇を競う世界四大トーナメントの一つ全英オープンがそこで行われることがあります。

スコットランドのある高原で、牧童が棒切れを使って、石ころをウサギの巣の穴へ入れて遊んだのがゴルフの始まりとも言われていますが、少し神話的で真偽を問えません。

その後スコットランドよりイングランドに波及し、十八世紀中頃、現イギリスゴルフ協会が発足、選手権競技も始められるようになりました。

やがて世界各地のイギリスの植民地に広がり、東洋へも浸透し、日本へは一九〇一年(明治三十四年)に神戸在住のイギリス人貿易商、アーサー・ヘスケス・グルーム(一八四六~一九一八年)によって導入されました。

初めてのゴルフコースは、六甲山上の別荘地に建設(4ホール)され、神戸ゴルフ倶楽部として一九〇三年(明治三十六年)に開設されました。

その後、昭和期に入り、各地に続々とゴルフ場が建設され、今日の隆盛を見るようになったのです。現在、一般の人のプレー費が少し高い難点がありますので、手軽な料金で、誰もが楽しめるようゴルフ場もサービスに努めて欲しいものです。

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