【前回の記事を読む】上司に勧められ、投資マンションを所有…15年間のリアルとは


第1章 投資マンションとの出会いから購入まで

第1話 幸せってなんだろう

国連の世界幸福度ランキング2022が発表された。結果は1位が5年連続でフィンランド、2位デンマーク、3位アイスランドと続き、4位スイスと8位まで欧州が占めている。

この幸福度は「国民一人あたりのGDP」「社会的支援(困った時に助けてくれるものや信頼できる人の有無)」「健康寿命」「人生選択の自由度」「他者への寛容さ(過去1カ月にいくら募金したか)」「国への信頼度(腐敗を感じた程度)」の6つの指標をもとにしている。対象は149の国と地域。

日本人の幸福度は、アジアでは台湾(26位)、シンガポール(27位)、カザフスタン(40位)、ウズベキスタン(53位)につぐ5番目で、なんと世界149カ国中第54位。

世界トップクラスの経済力があり、豊かなものに囲まれ、美味しいものが溢れ、きれいな服を着飾り、美しい街並みの広がる我が国日本。しかし、そこに住む人々の幸福度は、6つの指標で見た時、世界第54位の現実に驚かされてしまう。

更には、国民の幸福度を表す上で重要な指標と言われる「自殺率」。世界172の国と地域を対象とした人口10万人あたりの自殺者数の国際比較では、日本は第9位の高さであり、G7(先進国首脳会議)参加国で最も高い(2018年 世界保健機関)。

内閣府が行っている「国民生活に関する世論調査」がある。これは現在の生活について、

(1)去年と比べた生活の向上感 (2)現在の生活に対する満足度 (3)現在の生活の各面での満足度(ア 所得・収入 イ 資産・貯蓄 ウ 自動車、電気製品、家具などの耐久消費財 エ 食生活 オ 住生活 カ 自己啓発・能力向上 キ レジャー・余暇生活)(4)現在の生活の充実感 (5)日常生活での悩みや不安 (6)時間のゆとりの有無 (7)自由時間の過ごし方 (8)自由時間が増えた場合にしたいこと (9)生活の程度

の、各項目で調査が行われている。この調査の最新版が2022年1月7日に発表された。項目ごとに分析が行われているが、この中で特に注目するのは、「日常生活での悩みや不安」の問いに対する調査結果である。内閣府の集計結果は次のとおりである。