【前回の記事を読む】部下のモチベーションを下げないための「肯定のファーストリアクション」


「絆ポイント」の増減

②「肯定」のチカラ

「肯定」を意識して展開する上で、大切なポイントがあります。それは先程登場した「ファーストリアクション」。「第一声」で「肯定」されると、最初に感情や心情をアウトプットした人は、「心地良さ」を覚え「心理的安全性」を担保され、その組織や社会で伸び伸びとチカラを発揮することができるようになります。結果、個人としても組織としても大きな成果に繋がります。

「絆ポイント」の「ポイ活」の観点でこの展開を考察してみます。ポイ活において、ポイントを最も効率良く貯める方法は公共料金や家賃など毎月必ず発生する支出に適応させることでしょう。毎月現金で支払っていたところをポイント還元率の高いクレジットカードを経由させるだけで、勝手にポイントが貯まることは多くの方がご存知でしょう。

ここでいう還元率の高いクレジットカードとは「肯定すること」を指します。「肯定すること」を習慣化させてしまえば、驚くほど簡単に「KZ」は貯まっていきます。

「肯定」は英語で「Agree」。最近ではビジネス用語でも使われるようになりました。カタカナ表記「アグリー」もよく目にします。どんな人のどんな発信、行動、アウトプットも、まずは「肯定」「アグリー」する文化が浸透すれば、その組織、家庭などの構成員は、皆「心理的安全性」が担保され、生き生きと活躍できるようになる。

まさに「アグリー」を「文化」にしたい。「文化」は英語で「カルチャー」。我々は、皆が皆を「肯定」する「文化」➡「アグリー」する「カルチャー」=「アグリ・カルチャー」を多くの社会、組織、家庭に浸透させたいと考えています。

そして、既にお気づきの方がおられるでしょう。「アグリ・カルチャー」とは「Agree+Culture」。スペルは異なりますが、「Agriculture」、そうです「農業」でもある。「人が人を肯定する」日常は、まさに人の心と感情を耕し、様々な「人間関係」を、より大きく、甘く、おいしい、果実として実らせる、「農業」そのものなのです。

自分の獲物を狩り続ける「狩猟型」の生き方は、もはや限界に来ています。ビジネスにおいても、新規の顧客開拓や、飛び込みの営業など、獲物という名のターゲットを探して成果を上げる「狩猟型」、フロービジネスは衰退する一方です。

今のマーケットに種を蒔き、水をやり、耕し続ける、保有=ストックビジネス、すなわち「農耕型」ビジネスへ変わらなければならない「過渡期」といえます。トヨタ自動車の豊田章男社長が言われる通り「100年に一度」の大変革期なのです。

自分の周囲、仲間、すべての関係者は「畑」「肯定」のコトバで「耕し続ける」

「肯定」という名の「水やり」や、「ありがとう」という名の「肥料」は、やがて「絆ポイント」として「花」を咲かせ、新しい「種」を生む。

「肯定」も「ありがとう」も使って減るものではありません。周囲にたくさんの「肯定」や「ありがとう」を発せられる人は、その人自身を豊かにしてくれるはず。多くの人にそうあってもらいたい、と我々は願っています。

農耕型社会、農耕型ビジネス「アグリ・カルチャー」へ。多くの方の支持を頂けるよう、その展開に尽力したいと思います。