練習な日々

打たれ強くなることを支援する

今日の午後練は小学4・5年生のみ。午前中に練習試合があった6年生の参加者はいませんでした。まぁ、小学6年生頑張ったもんね。結局、小学4・5年生の練習を手伝うことになりました。

この練習がけっこう新鮮でした。自分自身の経験知に出会うことができたのです。

小学4・5年生と練習をしていると、やたら子どもが倒れたり、痛がったり、涙したりするのです。そして、その都度、選手をピッチの外に出して、とりあえず状況を聞く。

・どこが痛いのか?
・どこに何が当たったのか?
・冷やしたほうが良いか?
・治療しなくて大丈夫か?
・起き上がれるか?
・いまの審判の判定は納得いかないかもしれないが、審判はこういう視点で判定をくだしているといった説明

などなど。そして、大切なのが“受容”です。

今日の練習では、強いボールがみぞおちに当たったとか、体格差のある相手にぶつかった、といった大きな衝撃はありませんでしたが、10歳前後の子どもはまだ甘えたい気持ちがある時期なのです。

この気持ちへの対処はコーチによって違いますが、トレーナーおよびメンタルコーチの分野が得意領域と自認しているおかんの場合は、選手を労りつつ、観察をします。

「そうだね。痛かったね」

「よく頑張ったね」

「痛いかもしれないけど、サッカーではどうしても身体接触が出てしまうんだよ。これだけは仕方ないね」

「一生懸命やっていたからこうなっちゃったんだね。一生懸命やったことは偉いよ」

「痛みが治まるまで休んでいていいから、痛みがなくなったらまた練習しようね」

と選手を労りつつ、観察をします。

ときどき、この労りを拒絶する子も出ますが、まぁ普通は労られるがままに、しばらく痛がったり、泣いたりします。ほとんどの場合でのちにひきずるような怪我はしていないので、頑張った自分を受け入れることができると、また元気に復活します。

こういうことを、選手とコーチの間で重ねて、何ともいえない信頼関係を築き上げていきます。グラスルーツのコーチとしては、いろいろな役割をこなさなければなりません。

グラスルーツとは「一般大衆・草の根」という意味で、サッカーでは育成年代、特にジュニアクラスのカテゴリーを指す言葉です。サッカーを根付かせるには、この年代の子どもたちに対する取り組みが重要なのです。

(いまの小学6年生が小学3・4年生の頃にも、確かにこんなふうに、足を冷やしたり、テーピングしたり、絆創膏を貼ったり、ちょっとずつ子どもたちにお守りを仕込んでいったな)

と思い出しました。そして、いつの間にか、ちょっとした衝撃なんかではへこたれない選手が育っていきます。

いまの小学6年生が、たくましく育ってくれている。そういう誇らしい気持ち。そして改めて、コーチが選手に対してできること、影響を与えることが多いと気づきました。

(今日は、ちょっと無理してでも練習に参加して良かった)

と思いました。

※本記事は、2020年6月刊行の書籍『グリーンカード “おかんコーチ”のサッカーと審判日記』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。