【前回の記事を読む】不良グループを抜けたいと言って、顔面ボコボコに…友達の男気

初めてのがまん生活

中学3年生になり、受験をして私立の高校に受かったものの、私立はお金がかかり過ぎる。中3の僕の足りない頭なりに考えていました。それと国立の学校も受けて、合格もしていました。私立はお金がかかり過ぎてしまうので、国立の学校に行く事にしました。T海員学校(船の乗組員を養成する学校)です。それが辛く厳しく長い、寮生活の始まりでした。

寮生活は上下関係が非常に厳しく、どこで会っても、どこですれ違っても、「おはようございます!!」、「こんにちは!!」、「こんばんは!!」、常に挨拶です。ポケットハンドは厳禁!! 朝起きるとダッシュで校庭に向かい、上半身裸になり、整列して、先輩たちがゾロゾロ来ると、「おはようございます!!」と先輩1人ひとりに言って、ラジオ体操。こんな生活が2年も続くのか、と嘆く毎日。

夏になると水泳が日課となり、午前中で授業を切り上げて海に行き、約4キロメートルの遠泳。終わった後にアンパンと牛乳の支給がある。これがなんて美味しい事か。それに比べ、食事の不味かった事。

サンマ2匹とみそ汁、ご飯だけの食事。シチューという名の不味い汁。先輩たちはみんなシチューをざるに流し、ほんのわずかな肉とピーマン、ニンジンをフライパンで炒め、塩コショウ、しょう油で味をつけて食べていた。初めはなぜこんな事をするのか分からなかったが、シチューを食べて納得。先輩のマネをして食べた。美味しい、なんて美味しいんだ。ただ、塩コショウとしょう油で炒めただけなのに。でもトンカツは、トンカツという名の油の塊だった。

美味しかったメニューはなかった。普通なら食事の時間は楽しみの1つだと思いますが、それがありませんでした。とくに食べ盛りの時なんて食事の為に頑張ってる様なもんですよね。親元を離れて暮らした人は分かると思いますが、おふくろの味、おやじの味ってありますよね。学生の時はほんとに、おふくろの味が恋しくて、恋しくて……。

唯一お腹を満たしてくれたのは、2カ月に1回両親が送ってくれたダンボール箱。ダンボールの中身は、カップラーメン、レトルトのカレー、お菓子などでした。美味しかった~。(笑)

今日はここまでにしましょうか、僕も疲れてきました。もうすぐ夜の11時です。睡眠導入剤が効いてきました。

お休みなさい、zzz。