リンパ球数で自分の免疫力を把握する

がんに立ち向かうために最も重要なのは、自分の体に生まれつき備わっている自然治癒力です。

3大治療を行うとしても、自然治癒力を下げない治療を選ぶことが最低限必要です。抗がん剤で治療する場合であっても、免疫力を強化するためにセルフケアを実践する場合であっても、何らかの目に見える目標値がほしいところです。

その目安になるのが、血液の白血球の中の「リンパ球数」です。直接がん細胞と闘う免疫細胞がリンパ球です。

その数はがんと闘う自然治癒力の指標になります。リンパ球数は、血液検査でわかる白血球数と白血球分画のリンパ球の割合(リンパ球分画)で計算することができます(図1)。

写真を拡大 図1 リンパ球数の計算

リンパ球分画というのは、白血球数全体に占めるリンパ球の割合です。一般に基準値(白血球100個中の比率で示される)は20%〜45%ですが、施設や検査方法によって異なります。

リンパ球数の計算方法は、白血球数×リンパ球分画(%)÷100です。

こうして計算したリンパ球数の値から、現在の免疫力の状態がある程度わかります。

・1500以上(優):自然治癒力は十分働いています。自信を持って今の治療やセルフケアを続けましょう。

・1200〜1500(良):自然治癒力はよく働いています。現在実行している治療やセルフケアを部分的に見直して1500以上を目指してください。

・1000〜1200(可):自然治癒力の働きは不十分です。現在の治療やセルフケアを根本的に見直す必要があります。

・1000未満(不可):自然治癒力はほとんど働いていません。抗がん剤や放射線治療中や直後の患者さんによく見られるかなり悪い状態です。現在の治療を中断するか、他の治療法に変えて自然治癒力の回復を図る必要があります。

抗がん剤治療をしていない場合は、リンパ球数1500を目指しましょう。抗がん剤治療中の人は、1000を切ったら全身状態が悪くなっていると考えられるので、中止または変更を検討してください。

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※本記事は、2022年3月刊行の書籍『がんとの共存を可能にする3つの治癒力強化法』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。