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1998年8月15・16日(土・日)クラクフ紀行

-美しいポーランドの古都と、強制収容所-

クラクフと言ってもどの国の都市かお分かりになる人は少ないでしょう。

オーストリア国境に近い人口75万人のポーランドの都市で司教座が置かれたのが紀元ちょうど1000年、1320年から1609年にワルシャワに遷都するまでポーランドの首都だったところで、ワルシャワとは異なり第二次世界大戦による破壊を免れたため中・東欧ではプラハと並び中世の佇まいを残す古都です。

家族が帰った週末を一人で過ごしたくなかったのと、ヨーロッパ旅行も1年になりそろそろ皆さんが知らないようなところに行こうと思ったのが理由です。

クラクフ周辺には3つの世界文化遺産があり、土曜日にクラクフ旧市街と中東欧随一の岩塩鉱山ヴェリチカをガイド・ツアーで観光し日曜日午前中にアウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所を見てきました。

ワルシャワでの乗り換え便になるので金曜日夕方ロンドン出発しクラクフ到着は金曜日深夜、その代わり土曜日は朝から旧市街を観光できました。観光スポットは旧市街を囲む城壁の名残のバルビカン/フロリアンスカ門、ヨーロッパ最大規模の中央広場、ヴィスワ川沿いに立つポーランドの王宮ヴァヴェル城、そしてヤギェウォ大学です。

[写真1]

中央広場は200メートル四方の正方形で、周囲にポーランド・カトリック教会の中心聖マリア教会、織物会館、旧市庁舎が立っています。

クラクフは中世の都市にしては珍しく街路が直交し整然としており、晴天に恵まれたせいもありますが町も明るい雰囲気です。中世の城壁はバルビカン/フロリアンスカ門周辺を残して取り壊されていますが、城壁・濠の跡が旧市街を巡る緑地帯になっており、全部歩いても1日で回れる規模です。