どうしていいか、どういう気持ちでいたらいいか、わからなかったからです。目が覚めても、フォールは、竜の目、とがった鼻、ほおひげ、全身の色などをはっきりと思い出すことができました。思い返せば、それは東洋の竜のようでした。だけど、北東から来たって……夢の中では重要なことみたいだったけど……なんで、そんなに重要なの? 不思議なことばかりでした。

これって、どういうことなんだろう? フォールは前にも同じような夢を見たことがありました。牡鹿の夢とか、黄金のコブラの夢とか。いつも同じパターンで、神のエネルギーが訪れると、彼は隠れようとするのでした。

彼には、まだ神聖さが怖いようでした。炎に惹きつけられる蛾のように、興味津々なのに、やけどを恐れて、離れてしまうのでした。だけど、だけど、どうしてなんだろう? その段階は卒業したはずなのに、恐れは克服したはずなのに。過ぎてしまったことのはずなのに。でも、その夢ははっきりしていました。

彼はやはり隠れようとしていたのです。やはりまた? どうして? まだ心に恐れを抱えていたのでしょうか? 突然、とどろくような声が彼の思いを遮りました。

恐れはね、信頼と愛の不在なのだよ。恐れがあると、自分の力や才能、能力、可能性を、すなわちお前の中にある神性を否定してしまうのだ。お前はわれわれの神性は認めるが、自分の神性を認めていないのだ。お前が恐れているのは、お前の中にある神性だ。前にもそう言われたのではなかったかね。忘れたのかね? お前の中にある能力や才能を信じてごらん。そうすれば、自然と生活の中に現れてくる」

大きな声は彼の頭の中であまりに強くとどろいたので、フォールはすぐにそれが誰だかわかりました。わぁ! 至高の神じゃなくて、大天使ミカエルだ!

「ミカエルさま! ミカエルさまですよね! ずうっと、お声が聞きたかったんですよ! 来てくださって、ありがとうございます」

とフォールは興奮して言いました。

「お前とはいつも恐れの話をしているようだね、フォール。またかい? どうしてだろうね?」

ミカエルさまは、かまわず続けました、フォールの答えも待たずに。