みんな どこへ行っちゃったの?

もうずいぶん経つのに、誰の声も、何のメッセージも聞こえません。天使の訪れも、至高の神の声もなく、夢すら見ないのです。

こんなに長いこと何も聞こえない理由が、フォールにはどうしてもわかりませんでした。実際、この数か月間、時たま散発的なコメントが頭に浮かぶだけで、天使の声も何も聞こえなかったのです。いったいどこへ行っちゃったの?

毎朝、毎晩、彼はいつもの「声」が頭に響き始めるのを、そして再びドキドキワクワクするのを待ちわびていました。懐かしい声を思い出しながら、ため息ばかりついていました。何か間違ったことをしたのかなぁ?

あれは、もしかしたら、天から降ってきた一回限りのギフトだったのかしら……それだけのものだったの? 一回こっきりの出来事だったの?

でも、これまで味わったすべてのことへの感謝の思いはとても深く、溢れるほどでした。

彼らの言葉の美しさと、そこに秘められた知恵はとても分かりやすく、きっと彼の心に深く残ることでしょう。

今、フォールは昼も夜も待ちわびていました。なんとかまた夢が見られますように、天使たちの声が聞こえますようにと祈る思いでした。でも、どういうわけか、明け方の夢を思い出そうと思っても、ほとんど覚えていないのでした。何を間違えたのでしょうか?

物憂げに窓の外に目をやると、再び夜の(とばり)が下りていました。

最近は毎晩、何のあてもなく、つぶやいていました。「夢が見られるかしら……?」