それでは大企業に勤めるのがダメかと言えば、そんなことはなくメリットも沢山あります。経緯は忘れましたが、ある時上司から「お前の代わりはいくらでもいる」と言われたことがあります。何のつもりでそう言ったのか、腹が立ったし、ビックリしました。今言われたら絶対パワハラで訴えるし、勝てると思います。

でも見方を変えると、自分と同レベルの人材が至るところにいるわけで、金太郎飴のようなもの。切っても切っても金太郎が出てくるはずで、同質の成果を果たせるわけです。浦島太郎が出てくると困るから会社の尺度で決めた似たような人材を集めています。

高学歴で忖度できる人が大好きな銀行。霞が関と変わりません。SONYとかなら尖った人材は求められそうですが、銀行は求めていません。銀行員っぽい人、何となくわかりませんか。最近でこそ理系人材をトップに置くなど変化が見受けられますが、本質的には何も変わらないでしょう。だって、理系人材といっても銀行にずっといた人なんですから、銀行員体質がこびりついているはずです。

大企業のメリットは何でしょうか。社会からの信用は高いといえます。卑近な例では住宅ローンの審査が通りやすいとか、タワマン購入時の抽選は大体当たるとかです。収入が安定しているから認めてもらえるのでしょう。力があるのは会社であって自分ではないのですが、信用してもらえるようになります。

職場に目を向けると、例えば何らかの理由で不在にしても(病気で長期入院など)、組織として何も困らないということです。「お前の代わりはいくらでもいる」のですから、休みたい時、休まなければいけない時、しっかり休ませてもらえます。その間も給料を支給し続けてもらえるのは、大企業ならではの強味だと思います。

働く場所や働く時間に選択肢があるのも、育児や介護が必要な家庭にとって大きなメリットではないでしょうか。例えば今、新型コロナウイルスが蔓延していますので、私は在宅勤務制度を利用しています。保育園の送り迎えも在宅勤務によって大分時間にゆとりができました。新型コロナ問題がない時も、時差出勤制度を利用してプライベートの都合と調整することが可能です。

但し、この在宅勤務や時差出勤の制度を使える頻度が部署によって異なると知った時、「やはり上司次第かあ」と思うのです。会社に長くいることが成果だと勘違いしている人、いますよね。古い人ほどそうだと思います。早く一掃されてほしいです。