こうなって初めて、日常生活の活動には、腕や指を動かすことが必ずと言っていいほど必要なことに気がつきました。

パソコンを見る際に、マウスを動かしたり、キーボードを操作したりするだけでも結構動きます。着替えや食事をするのにももちろん必要です。

そこで、できるだけ負担のかからないやり方を心がけることにしました。マウスやキーボードは目の前で操作をして、斜めに腕を伸ばさなくてもよいようにする。物を持ち上げる時は、指でつまみ上げずに、下から捧げ持つようにする。

また、サポーターをつけると、適度な圧迫があり、腕の動きもゆっくりになり、さらに肘が何かに当たる衝撃も和らげてくれます。痛みも和らぎ、具合よく過ごせるので、サポーターは当分手放せなくなってしまいました。

治療の方法の一つ、理学療法というのは、上腕骨外側上顆炎に関する筋肉のストレッチや筋力の訓練などのことです。私は、炎症が起こっているのであれば、完治するまではできるだけ動かさないほうが良いだろうと思っていたので、これは予想外でした。

そもそもこの病気は、加齢によって前腕の筋肉の柔軟性が低下したり、筋力が低下することによって、肘関節に力がかかりやすくなり、炎症が起こりやすくなるそうです。

そこで、これらの筋肉のストレッチをしたり、筋力を鍛えたりすることが、肘の炎症の治療にも予防にもなるということです。私も、暇を見つけては、ストレッチを心がけるようにしました。

おかげで、完治はしないものの、特に悪くもならず、細々とゴルフも続けられる程度で経過しています。

※本記事は、2021年6月刊行の書籍『認知症のリアル 時をかけるおばあさんたち』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。