魑魅魍魎が嗤う―宗教と恋愛―

サドゥー「弥生さん、彼女は代々、天と地を繋ぐ者、カルキ・ヨーギニーです。我々は運がいいです。彼女は三日前に千日行を終えたばかりでした。彼女がいなければ、私は請け合っていません、山々は危険すぎますから」

弥生「えっ、8歳に満たない幼子なのに、せせせ千日行? 山は危険すぎる? 彼女が私たちを守ってくれるの??????」

カルキ・ヨーギニー「コンニチワ、東の国の人」

彼女は私を見上げながら(当然、身長は私の方が高い)笑顔で挨拶してくれた。

カルキ・ヨーギーニー「コンニチワ、東の国の人」

弥生「あっ、はい、こんにちわ、弥生です、ああ・・・」

彼女の瞳に吸い込まれていく・・・。

「ああ、気持ちいい、銀河の渦だ・・・・・・」

パン!と手を叩いて、私をもとにもどしてくれたのはサドゥーだった。

サドゥー「気をつけて下さい、戻れなくなりますから、はっはっはっはっ」

カルキ・ヨーギニは少し残念そうな顔つきで、サドゥーを見ていた。

サドゥー「これこれ、褒美は約束を果たしたあとだよ、め!」

少女の瞳から、銀河の渦は消えていた・・・・なななななんだ、褒美って、さっきは確かに、一瞬、すべてを忘れてもうどうにでもなれって・・・。ほほほ褒美ってなんだよ・・・。油断も隙もあったもんじゃないわ。

弥生「に、日本語できるんですね」

サドゥー「昨日、吸収したそうです」

弥生「き、き、昨日? き、き、吸収?」