そしてスマートシティに

このような形で空き家に人が住むことによって、ニュータウン建設当時のまちの姿に戻ることが期待できる。

いったん閉店した商店や飲食店が再開する。撤退したバスが復活する。若年層も住み始めるかも知れない。

まさにニュータウンの復活である。

でもせっかくならばさらなる発展をめざしたい。

最近スマートシティの話題が多い。住宅街でソーラー発電した電力を共同で蓄電し使う、自動運転型のEVやバスが街中を走る、キャッシュレス決済、ドローンによる自動配送、ロボットによる買物などの生活支援や介護、遠隔医療、など夢のある住宅地だ。

エネルギーコストを含め生活費が安く、空気が良く、高齢でも安心して暮らせるなど魅力的だが、最大のメリットは災害に強いことだろう。

高台ならば洪水はないかも知れないが、地震の被害からは免れられない。

しかし地震が起きても電気や通信は保たれる可能性は高い。

「先端技術活用によるまちづくり」を行う都市を作るということで「スーパーシティ法」が今年5月に国会で成立した。

さまざまな優遇措置と規制から自由とした特区をつくり、上述したような機能をもつまちづくりの支援をするそうで、希望する市町村を募集するそうだ。

国としても、経済、環境、安全の面から今後はスマートシティを推奨して行くのだろう。またそれとは別に、トヨタ自動車など大手メーカーやデベロッパーによる先端技術を駆使した新規住宅地の開発も進んでいる。

筆者は昨年自宅のリフォームを行った際に、ソーラー屋根と蓄電池を導入した。東京電力に支払っていた電気料金が半額以下になったとともに、その1~2倍の売電収入を得ることができるようになった。

理論的には、筆者の自宅以外に2~3軒分の電力を賄えるということになる。

ソーラーの効率というのは近年飛躍的に向上しているように思う。

ただし蓄電池についてはまだまだの感があり、今後の日本の技術開発力に期待するところ大である。それでも蓄電池技術は年々向上するだろから、いずれは住宅地全体で共同でそれを持ち、電力料金の削減と災害に強いまちづくりをする。

まさにスマートシティである。わが住宅地もそうなってほしいと願っている。

※本記事は、2021年2月刊行の書籍『自然災害と大移住』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。