黒字化が可能かどうか考える

実名交渉まで至っていないながらも、契約に結びつかない可能性が高いのにやりとりを続けることはお互いに時間の無駄です。ですので、このまま交渉を進めて、実際に契約できたとして、黒字化することが本当に可能なのかどうかはざっくりと考えていました。

交渉前は具体的な貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)を見せていただくことはできないため、数字は売り上げと利益のみ、その他はざっくりとした業績を見せてもらいました。

その時の数字的情報から分かったことは、英会話教室は開業して半年以上経っており、案件通知にあったように売り上げは500万円に達しておらず、経営状態は良いと言えるものではないとのことでした。前述のようにこれをまず1カ月あたりいくらかと計算し、さらに1日あたりいくらかに分解していきました。そしてこれに人的要素を加えて仮説を立ててみました。

私は当時従事していた飲食店の経営に置き換えて考えてみました。私のサラリーマン時代の仕事は、担当していた飲食店の味や接客を良くしてお客様に満足してもらい、売上利益を出すことです。もちろん数字がよくない店舗は存在しており、その店舗の数字の改善の業務も行っていました。業種は違えども、同じお客様を迎える店舗として数字改善へのヒントがあると考えたのです。