近藤と夕方いつもの居酒屋で待合せ、僕は早めに着いた。昨日の事を考えながらつい、ニタッと頬が緩む、後ろから、

「一人で何、ニヤニヤしている? 気持ち悪いぞ」。

「おおー来たか。近藤。今日は僕の話を聞いてほしい」

「ああー時間はたっぷりあるぞ」先ずはビールで乾杯。

「お疲れ!」

「僕は、宝物を見つけた。最高の!」

「なんだよ、それ?」

「半年前から気になる女性がいると話しただろ。二つ年上で一年前に離婚して、息子が二人、孫が四人の女性、そこまでは話しているよな。美術館へ行ったり食事に行ったりして先日告白した。僕の恋人になってくれて、そして昨日、ようやく僕の物に出来た」

「半年かかったな」

「すごく素敵な人だよ。ふんわりしていて、優しく笑う。体の相性も最高に本当に良い。そばにいると癒される。何より疲れない。こんな女性初めてだ」

「今井、女性にこんなに惚れる事珍しいな。いや、初めてか。今までCAやモデル、スタイルのいい女性、美人も結構たくさんいたのに、あまり興味がなかったよな」

「僕は女性の経験も多い方かも知れない。でも今までとは違う。昨日は最高だった。今までに感じたことのない女性。今、思い出しても僕の息子が立ちそうだ」

「何だよ、それ!」

「終わった後、僕は女性と居るのが嫌でベッドから離れる。ゆりは違う。抱きしめて朝まで寝た。八時間も。日頃も八時間なんて眠れないのに自分でもびっくりした。ぐっすり寝て目覚めがすごくいい。とっても幸せだった」

「そうか。すごいなぁ。本当に良かったな」

「今まで待って良かったと思っている。近いうち、紹介する」

「分かった。楽しみにしているよ」