今井さん編

二週間後、僕は、近藤とお昼に会う予定が有り、モールの二階でお茶していた。

「ゆりワールドの面白い話があるんだ」

「ゆりさんってふんわりしていて、そばでいつも笑っているイメージ。今井の後ろに居そうなタイプだよな」

「そうなんだ。時々すごい天然で開いた口がふさがらない時もある。僕はそれを見て大笑いする。ストレス解消だ。この間も初めての朝、僕がカツオ味噌を飲んでいる時、『教えてほしい事がある』『何だい』そしたら、『ねぇ、俊さん、あげまんって、何?』僕は味噌汁を吹き出しそうだった。急にどうしたのと聞いたら、前の人が何度か、君はあげまんだからと。それって何と聞いても、君はわからなくてもいいと言うし姉さん達や友達に聞いても駄目だよと言われたそうだ。ゆりは、自分の体は人と違うと思ったらしい。続けて、俊さん私どうだったって、真剣に聞くし僕は笑いをこらえて答えた。ゆりは最高だったよ。僕はもう君から離れられなくなったから、責任とってね。僕たち体も最高に相性がいいんだと言ったら、本当に嬉しい。安心したわって」

「君がのろけ話をするのか? それにびっくりするよ」

「そうだったかなぁ。僕が続けてゆり、僕はどうだったと聞いたら、顔を赤くして、『いやだ、恥ずかしい』って言うんだ。僕は吹き出しそうだった。さっきはあげまんの話を堂々と聞くのに。ゆりが『昨日の夜は初めてすごくとろけそうだったの。あんなに感じるものなのね。私から求めちゃうかもしれない。ウフフフフ』って。可愛いだろう」

「なんだよ、それ。悔しいな」

「近藤はいつでもどこでも女性が付いてくるだろう。早く自分に合う女性を見つけろよ。見た目だけではだめだよ」

「分かった。君に見せつけなくてはいけないな」

喉が渇いて水を飲みながら窓から一階を見た。

「んッ!」