コミュニティセンターの立ちあげは、クマカワマサオ議長の「議場が古い。議場と議会事務局を新築せよ」という一言から始まっている。クマカワマサオ議長やオカダカツミ建設課長らから執拗な攻撃を受けてきた山内村長は、議決されればその無理な要望も聞かざるをえなかった。

議場の新築に補助金は出ない。どうしたかというと、オカダカツミがS設計に計画させ、1階を議会事務局と議員会議室、2階を議場、3階を傍聴席とした、名前だけのコミュニティセンターを建設することにしたのだ。

議場に使用する建物をコミュニティセンターとして申請したとしても、実際にコミュニティセンターとして使用すれば何も問題はない。

たとえ、そのような使い方を考えていても、議会において正面から議論するとは考えにくい。なのに、S新聞の記者は事細かく知っていた。誰かがS新聞にリークしたのだろう。

「補助金不正受給だ!」

新聞報道があった翌日、記者にもみくちゃにされながら謝る山内村長の姿がSBCニュースで流れた。本当にかわいそうだった。

このとき、数年前の朝6時のSBCニュースを見ているような感覚に陥った。あのときの記憶、だが、今度ははっきり見えてきた。

※本記事は、2021年2月刊行の書籍『空模様』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。