山本和彦座長:小田原構成員、当然反論はあると思うのですが、できるだけ多くの方にあれしていただきたいので。どうぞ。

小田原良治構成員:一応、御指名でございましたので。

山本和彦座長:簡略にお願いしたい。

小田原良治構成員:都立広尾病院事件の話が出たが、今回、医師法第21条は議論しないという話であった。都立広尾病院事件は明らかに外表異状が見られる事例であり、これは、医師法第21条の範疇の話であり、今回の医療事故調査制度の話ではない。

改正医療法の旧案である「大綱案」の条文では、報告の類型として、①「誤った医療行為による死亡」と、②「予期しなかった死亡」の2つが挙げられていた。

改正医療法は、①「誤った医療行為による死亡」の文言は削除されて、②の「予期しなかった死亡」類型のみが法文になった。改正医療法の文言では、「過誤」「過失」に触れた文言はない。「過誤」の類型は本制度の対象から除かれ、「予期しなかった死亡」類型のみが対象となった。

「管理」に起因するものも報告対象ではない。改正医療法では、「管理」に起因するとの文言は除かれている。医療法施行規則第9条の23第1項第2号イ及びロでは、「行った医療又は管理に起因し」となっていたが、今回改正医療法では「管理」の部分は削除されている。

法律文言の推移と、他の法文との対比からしても、「管理」に起因する死亡は本制度の対象から除かれ、「医療行為」に起因する死亡のみが本制度の対象となったことは明らか。

※本記事は、2018年12月刊行の書籍『未来の医師を救う医療事故調査制度とは何か』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。