午前の部はここで終わった。小松電子工業の6名は、午後からのチーム編成のときに、基盤製作チームと3カ年計画のチームの2班にするか、それとも1チームで行うのかについて話し合った。

結局基盤チームの3名を指名することが難しいことと、全体の構想が出来上がれば、その中から基盤向けの解決策が見出せそうなので、1チームで3年後の営業利益5倍で行うこととした。

ブレークスルーVEの進め方

午後の部が始まった。午前中の机の並び方はスクール形式であったが、午後からはチーム活動になるので机を向かい合わせにすることとなった。机の配置換えが終わり、落ち着いたところで原田講師が話し始めた。

〈原田〉まずこれからの進め方をお話しします。各ステップごと最初にそのステップの目的、方法、手順について解説いたします。そのあとでワークシートやカードを使いながら演習に入っていきます。

演習に要する時間はチームによりまたテーマによって差が出てくると思いますが、基本は全チームが揃って同じことを進めていきます。時間は余裕を持って組んでいますので、途中で妥協などせず徹底的に夢と願望に向かって追求して下さい。

最初のステップ-1は願望の把握です。このステップでは企業の方針について、トップの夢や願望が何であるのかを再確認し、明確に書き出すことです。

経営側からの課題の提示はさまざまです。例えば経営計画から示されるもの、問題の事象が顕在化され直ちに対策が必要なもの、潜在化している問題などがあります。

さらに課題の与えられ方にも特徴があります。例えば何が問題なのかの調査を依頼されるもの、ある程度範囲や問題が示されているもの、明確に対象と目標が示されていないものなどです。

さらにこれらが単独ではなく複雑に入り組んでいることもあります。いや、入り組んでいる場合の方が多いでしょう。提起されている問題の位置付けが、どこのフェイズに当てはまるのかをまず確認することが大切です。

基盤製作の石川は、すぐに自らの職場に与えられた課題が、「問題の事象が赤字体質」という顕在化したテーマで、今期中に黒字体質にするという、範囲や問題が明確に示されたものであることについて理解ができた。

一方3カ年計画を申し受けた山田部長は、与えられた課題がトップダウンの経営計画によるもので、目標は明確であるものの、その対応策は示されていないフェイズに入るものとした。