私は納得していなかった。医者が詳しい説明をしてくれなかった不満もあったが、それ以上に、現代医学では原因を突き止めさえすれば何らかの対応する方法が見つかり、健常児と同じ様になれると信じていたからだ。癌だって早期発見すれば治療できる時代ではないか。

それから私は、障害に関する本を読み漁った。本を読めば読むほど、私は地獄につき落とされていった。

それは、障害の事例や、症例、どう子供と向き合って、どう接していけば良いかという本はあるが、障害が「治る」という言葉はどの本にも見つけることはできなかったからだ。そして、障害の原因を究明することの無駄・無意味さを知った。

原因を知ったところで何の対応もできないこと。そして、原因を考えれば考えるほど妻を追い込むことになるからだ。

「おー、何で私達だけに……、神様、恨むぞ!」

妻は市役所の障害福祉課に相談し、市役所で実施している言葉の訓練を始めたが……。

※本記事は、2020年10月刊行の書籍『ショー失踪す!』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。