海、河、水、風、木、山、野、船、食べ物、火などの多くの神々を生みました。

伊耶那岐命と伊耶那美命の両神が力を合わせて、日本の島々を誕生させたのち、多くの神々を生んだのでした。住居にかかわる神から始まり、海、河、水、風、木、山、野、船、食べ物、火などの多くの神々を生みました。

ところが、伊耶那美命は火の神を生んだ時の火傷が原因で、亡くなり黄泉(よみ)の国に去ってしまうのです。その為、伊耶那岐命は伊耶那美命を黄泉の国に迎えに行くのですが、結局、連れ戻すことが出来ず、一人帰り禊祓(みそぎはら)いした後、天照大御神(あまてらすおおみかみ)、月読命(つくよみのみこと)、須佐之男命(すさのおのみこと)の三貴神(さんきしん)を成したのでした。

三貴神のうち、天照大御神は高天原、月読命は夜の国、須佐之男命は地上を治めることになるのですが、須佐之男命の6代目の子孫の大国主命(おおくにぬしのみこと)の時代に、天照大御神の天孫邇邇芸命(てんそんににぎのみこと:以下、邇邇芸命と記す)が降臨して日本の国が誕生したのです。

この時、天照大御神が邇邇芸命に授けた「三種の神器」(さんしゅのじんぎ)と「三大神勅」(さんだいしんちょく)が、天皇の証と日本の国の基として今に続いているのです。

三大神勅については日本書紀の天孫降臨で述べられています。これらを守る事こそが天皇の使命であり、126代の今上天皇に至る2680年の間、今に至るまで、しっかりと受け継がれているのです。