第3章 国によって異なる永住権

2. 各国の永住権比較

⓬スイス

近隣のヨーロッパ各国などから労働者や高度な技術を持つ移民を積極的に受け入れ、九州よりやや大きな国土に848万人(2017年)が暮らします。何といってもアルプスに囲まれた自然は美しく、物価は高いものの食料は豊かで、教育水準も高いため、多くの人が移住を希望します。

しかし、移住者の急増による社会保障や環境整備のコストが増加し、2014年には移民の規制が国民投票で決まりました。それでも低い税率や企業優遇の政策などもあり、近年はブロックチェーンの関連企業が拠点を次々に中央部のツーク市周辺に移しており、「クリプト(暗号)バレー」と呼ばれる地区も生まれ発展しています。

長期滞在による取得

ビザを取得し累計で最低10年間のうち、過去5年間連続してスイスに滞在している人。犯罪歴がないなどの条件を満たし、また配偶者がスイス人あるいは永住権取得者の場合は過去5年間連続滞在のみで取得可能です。

⓭香港

英国から中華人民共和国に1997年に返還され、香港特別行政区政府の管轄になっています。社会主義と資本主義を両立させた一国二制度でイギリス文化の影響も残し、独特の社会、風土が残っています。

返還以降、中国本土から人の流入が急増し、人口は700万人を超え、人口密度は世界でトップクラスです。外国人の企業家や技術者も積極的に受け入れており、ニューヨークやロンドンと並ぶ世界の金融センターとしても発展しています。

特に最近はブロックチェーンなどの仮想通貨技術者が世界中から集まっています。その理由は、中国本土では仮想通貨の取引が全面的に禁止されているのに対し、香港では比較的自由度が高いためです。

また株式や不動産などのキャピタルゲインに対しては非課税で、仮想通貨も同様に税を免除されており、これが仮想通貨取引の活発化の基盤、隆盛の呼び水になっていると見られます。法人税や所得税も低率に抑え、経済の発展を支えています。

長期滞在による取得

ビザ(労働ビザ、投資ビザ、研修ビザ、配偶者ビザ)を取得した上で合法的に香港に7年以上滞在している人。

※本記事は、2019年3月刊行の書籍『『日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ』』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。