四 波乱万丈の里山生活

そんなわけで、話は五年前の移住した夏の日の頃に戻ります。

ぎんちゃんは、今までの自分の人生と決別するように、この里山に移住しました。

ぎんちゃんの個人的な人生観のようでもありますが、道連れにされた生き物たちも迷惑であったでしょう。

後になって話を加えるので、この場では少しだけ話しますが、さほど生き物たちは、ぎんちゃんに不信感を抱いていなかったようです。何故かというと、生き物たちと同じような自然環境の中で農業をやり、同じ目線で生きているという実感があったからでしょう。

ぎんちゃんは、この土地に移住する前に、土地の環境を調べています。一番大事なのは年間の気温です。夏が暑すぎても困るし、冬が底冷えでも困る。生き物たちと老いてきたぎんちゃんも、ほどよい気温でないと大変です。

事前に調べたら、この地の年間の気候及び平均気象は、夏は短く暖かく、蒸し、湿度も高い。冬は寒く、降雪がありほぼ晴れです。一年を通して気温は、マイナス二℃から三十一℃に変化しますが、マイナス五℃未満または三十五℃を超えることは滅多にありません、とのこと。

少々、良いのか悪いのか分からないけど、自然があり、極寒ではないようだから大丈夫だろうと判断しました。

里山の生活を始めたぎんちゃんは、生き物たちの棲み処を整えるために、毎日朝早くから働いています。とにかく、生き物たちが本来の姿で生きられる里山を作りたいと思っています。だから、手を入れ過ぎることは良くないと思っています。

 

皆もすっかりこの土地を気に入ってくれているようなので、まずは一安心です。