三 物語のプロローグ

やっと、ぎんちゃんは、決意したように言い出します。

「七十歳だけど、自分で行動して、その結果を理解してもらうしかない。黙って引きこもっていては何の影響力もない。だから私はやるよ、この歳でも」

 

ぎんちゃんの真剣さに、タヌキさんは驚きました。

「おいらは何をすればいいのかな、ぎんちゃん」

ぎんちゃんは、はっきりと言います。

「棲み易くなったか教えてくれればいいよ」