成田空港から十時間のフライトを経てLAX(ロサンゼルス国際空港の通称)に到着しました。

空港でタクシーを手配し、目的地であるトーランスのマリオットレジデンスホテルには十数分ほどで到着しました。

アメリカは(特にカリフォルニアは)完全な車社会で、公共の交通機関はあまり発達していなく、交通事情だけでいえば、日本でいうと山奥のローカル地域のようで、それなりの都会でも電車はほとんどなく、バスが一時間に一~二本程度あるくらいが普通です。でもフリーウェイが日本と比べて圧倒的に充実していて、かなりのご老人でも自分で運転する人が多いのです。

時々八十歳か九十歳くらいに見える、絵に描いたようなアメリカのご婦人(おばあさん)が、眼鏡をかけて一人でハンドルを握っている、というよりも、ハンドルに固定されているかのようにしがみつき、必死に、最も右側の走行車線(日本の場合の最も左側の車線)を慎重にゆっくりとしたスピードで走っているのを見かけます。

日本の場合、高速道路は東名高速で三車線など、せいぜい二~三車線ですが、カリフォルニアのフリーウェイは、多いところで六車線プラス側線三車線の計九車線、さらに道路の中央部は日本でよく見られるような中央分離帯ではなく、二車線くらい引けそうな空き地になっているところが多いです。

広い上に日本のような車検制度が無いため時にはとんでもなく古い車が走っていて、事故は日常茶飯事で、中にはフリーウェイ上で黒煙を上げながら炎上しているのを見かけることもあります。

なぜアメリカには日本のような車検制度が無いのかを以前現地の人から聞いたのですが、真贋のほどは定かではありませんが、定期的にお金がかかる制度は貧乏人に対する差別だと抗議が起こるからだそうです。

そのせいか、ありえないほど古いボロボロの車がいっぱい走っていて、ここは本当に世界一の先進国かと思う時もあります。

私たちも車が無いと身動きが取れないため、到着してすぐにHertzというレンタカー会社からカーナビ付きの一台を滞在中の足として借りることにしました。ここでもやはりトヨタや日産、ホンダという日本車が圧倒的な人気でした。

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