序章 サロンビジネスの「そもそも」

大前提を意識していますか?

現在置かれている自身の立ち位置を正しく把握できていないまま、安易に“やり方”を選択してしまう方がじつに多いように感じられます。これは意外と多くの人が陥りやすい落とし穴です。そもそもの大前提と食い違っていること自体に気がつかず、安易に“やり方”(解決策)を選択してしまうということです。

このように間違えてしまっていたならば、その“やり方”をいくら実行したとしても、当たり前ですが、結果的に効果が発揮できずに不本意になってしまうのは明らかです。

焦って“やり方”を選択する前にまずは、しっかりと己の立ち位置である“大前提の確認”をする。そしてそのあと、その状態にふさわしい“やり方”の吟味をする、といった順序が必要なのです。

そして、“やり方”という解決策を用いて、目的達成のために実行へと移すのですが、「目的自体の意味」をしっかりと把握していないと危険です。今一度、仕事において大切な「目的」ということ自体について、ここで改めて確認をしておきたいと思います。

最も重要なことは「目的」

じつに不思議なことに、僕たちが日常過ごしている一般生活上の問題でしたら、難なく解決できることなどが、こと“ビジネス”となるとなぜだか、わからなくなってしまい右往左往してしまう場合があります。“目的を持つ”という行為は、ビジネスにとても大事な概念。ここで目的について、たとえを交えて解説したいと思います。

ビジネスの「目的」をシンプルに、旅行(トラベル)に置き換えるならば、単純に希望する旅先である「目指す場所、希望の行き先、到達点」などとなります。僕たちが、旅行のプランを立てるとき、多くの場合はまず、「目指す場所」を決めて、そこを軸にして計画を進めていくと思います。

そして、このような旅の計画立案のときには必ず“スタート地点”があり、行き先である“目指す場所”をゴールとして設定することにより、“ルート”(経路)が決まり、どのような“乗り物”で行くか、が決まるかと思います。まれに先に乗り物(車か電車か飛行機か?)を決めるようなことがあるかもしれませんが、やはり通常は旅行の目的地である「目指す場所」を決めると思います。

たとえば、今回の旅行の目的地は、「アメリカニューヨーク、自由の女神像の見学」といった感じです。僕たちがふだん、旅行の計画をするときは、ほとんどはそんなステップを踏むのではないでしょうか。