迫る納期、それでも届かないタブレット

だいじょうぶって言ったよね?

さて、これで万事丸く収まったかというと、そうもいかないのがビジネスの難しいところ。待てど暮らせど、CHUWIからタブレットが届かないのです。

納期まで、まだ3か月ありましたが、届いてすぐに納入できるわけではありません。タブレットは設定をしなければただの板です。学校で子どもたちが使える状態にする設定作業の時間が必要なのです。

徳島県だけでもタブレットは6万台を受注しており、四国のほかの県を併せると全18万台。私たちが「キッティング」と呼んでいる設定作業には何か月もかかります。業を煮やして、コーディネーターさんに頼み、CHUWIとオンライン会議に臨みました。会議といっても、もっぱらこちらが苦情を述べ立てるだけだったのですが。

「だいじょうぶって言ったよね?」

きつく問い詰めても、先方はカエルの面になんとやら。

「だいじょうぶ、だいじょうぶ。すぐ送るよ」

こうなると、中国人特有の自信に満ちた態度も、ただの無責任としか思えません。これ以上納期は延ばせない、納期が遅れたら契約不履行でタブレット代金は支払わないと、脅して尻を叩いたものの、不安は募るばかりでした。