【前回の記事を読む】人は、素直であり、際限のない疑問を持つ子供のようにあれ。

第1章 本書の思考と思想に関わる事項

参考事項07 人間原理真理論

(宇宙の根本原理をも含めて)真理というものが存在するとしても、人間を離れて真理は存在しません。「人間があるから真理があるのであり、人間を離れて真理はない」ということです。これを、「人間原理宇宙論」になぞらえて、「人間原理真理論」と呼んでもいいかもしれません。

神が存在し神の真理大全なるものが存在するとしても、その中の「人間用真理」のほかのページは人間には何も書かれていない白紙のように見えるか、あるいは真実白紙であるかもしれません。なお、人間原理宇宙論とは、誤解を恐れず簡略に言えば、「人間が存在するから宇宙は今あるようにある」いうことです。(第4章4-1.人間原理をご参照ください)

参考事項08 人間・人間界の最重要事項

我々人間・人間界にとって最重要事項とは、神であれ宗教であれ、事物であれ、何であれ、ありとあらゆるものは人間という生命体に由来する「人間界至高の理念」(第3章)に調和していることを是とし、矛盾することを非とする、という認識です。

2 本書の思想形成への経路

本書の思想

我々はこの宇宙にあって一瞬の光芒でしかない夢幻と言うべき存在ですが、生ある限り幸福を希望し追求する生命体です。この希望に照らせば、神も宗教もそのために貢献するに適当な系ではありません。この状況が要請することは、我々人間は我々自身が構築している今ある神と宗教に関わる虚構と妄想の精神世界から離脱して、高い精神世界へ向かわなければならないという認識に至ります。

01 「わからないこと」を神の所為にしても、それで「わからないこと」を説明したことにも理解したことにもなりません。この場合、神は「わからないものの代名詞」になります。一つの「わからない」をもう一つの「わからない」に「たらいまわし」にしたにすぎません。

02 01は01として、神を「宇宙万物を創造した全知全能にして完全な系」と定義して神の存在を求めても、その存否は不明です。(但し、神の存在が証明され知覚・認識され、神が人間に「わからないこと」、たとえば、神自体、そして宇宙万物の生成やその動き、又人類の持つ問い「この我々は何処から来て何処へ行くのか、此処に存在している理由は何か、そして、我々は何者なのか?」を開示して下さることがあれば、01の問題は解消します)