卒業式と教員の服務事故⑸ ~不起立を行ったら、一体どうなるのか?~

不起立を行ったら、一体どうなるのか。まず、その場で当該教員を前に現認を行う。その上で、式終了後、改めて当人を校長室に呼んで、事情聴取をし事実確認を行う。

その後、直ちに教育委員会へ一報を入れる。そして、都教委との細かなやり取りの後、事故報告書を作成し正式に提出する。

その際、企画調整会議、職員会議、様々な会議・打合せ等におけるこれまでの対応、当該教諭の言動等をすべて書きまとめ、加えて卒業式等に関わる指示を、何月何日何時何分に、誰が、誰にどのように行ったのかも明記し、そうした記録の「原本証明」をとって関係資料として提出する。これは訴訟になった際、耐えられるだけの〝証拠〟が必要になってくるからである。

ところで、事故を起こした教員及びその教員の所属する学校は、1年間をかけて、「服務事故再発防止研修」が課され、その都度、報告書を提出することが義務付けられる。

これは、事故を起こした本人のみならず、そのような事故を生み出した職場も、”組織としての課題あり”と都教委はみるからであった。

なお、不起立者本人は、「戒告」以上の処分発令を受けるのが通例である。そして、処分の軽重は、その時の状況や前歴なども加味してのものとなる。

※本記事は、2021年10月刊行の書籍『ザ・学校社会 元都立高校教師が語る学校現場の真実』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。