読後の付箋の数が関心の度合い

読み終えたら本を閉じて、上から眺めてみてください。付箋の数を見れば、自分がその本にどれほどの関心を見出したか、一目瞭然でわかります。

ここからが大事なところです。付箋を貼ったところのページを、読後すぐに、もう一度開いて眺めてみてください。読む必要はありません。軽く眺める程度でけっこうです。自分は、この本のこんな部分に心の引っ掛かりを感じたのかということがダイジェスト式にわかります。数にもよりますが、長くても五分程度で済みますから、これだけは面倒くさがらずにどうか試してみてください。

この作業をしておくことで、本の印象がいつもより何倍も深く残るのです。ときに、「なんでこんなところに貼ったのかな」と思うこともありますが、そこは気にしないでおきましょう。

ちなみに、付箋の種類や色分けなどはあまり考えなくても結構です。私は、文字にかからないようなるべくスリムで、かつ、数文字程度の書き込みが可能な付箋を使っています(具体的に言うと、スリーエム社の〝ポストイットフィルム付箋〟六色四四×一〇㎜です)。さらに詳しく言うと、たくさんの書き込みが必要なときは二枚貼ります。半透明なので、多少文字にかかっても問題ありません。たまに、「付箋だと剥がれてしまう」と言う人がいたりもしますが、この付箋は優れモノなので滅多に剥がれませんし、剥がれたとしても、それはそれとして仕方がありません―改めて言うほどのことはないと思いますけれど。

数日、数ヵ月が経過して本の背表紙を眺めたとき、「あの本にはあんなことが書いてあったな」という記憶が、少しだけでも残っていることに気付くはずです。そしてもし仮に、誰かしらから本の感想を求められたとしたら、その際は必ず役に立つことでしょう。