例えばうちのマグロは三浦三崎と決まっているけど、三浦三崎のマグロは遠洋漁業!はるか遠いどこかのお国の海でマグロ漁師さんがとってきて、瞬間冷凍して日本にもってくる。

その他の魚は地元の市場で仕入れてくるんだもん、海!!としか答えようがない。

「どこそこでとれた魚です!」

って言ったら味が変わるのかとおばちゃんは首をかしげてしまう。そういう答えを望んでいるお客さんは、うちの店はごえんりょ願います。

うちは海でのびのびと泳いでいた魚の中で、イキがよく、おいしくてなおかつ安く仕入れた魚でお客さんに喜んでもらうのがほこりなの!! それにとれた場所によって値打ちが変わるってお魚にだって失礼じゃないの!っておばちゃんはいつも思っている。

勘違いといえばもう一つ!!

今はもうほとんどいないけれど、昔バブルの頃、接待や仲間との飲み会で高級料理屋さんを使ってた人がうちに来た時、注文する時に、声をかけるのではなく「パン、パン!」と手をたたいて、おばちゃん達を呼ぶ事があった。

そういう人らにおばちゃんは、

「ごめんね! うちは神社じゃあるまいし、私らは、かしわ手をされるほどえらくはないからね!」

って返していた。

※本記事は、2021年7月刊行の書籍『居酒屋おばさんの下戸ですけど何か?』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。