闇路

「茶廊」の庭 店から見える白いハギ

やせた土地にしっかり根を張り

一夏で大きく伸び 葉をつけ 花を咲かせ

おじぎをしているように 下に下にたれる

雨に輝き 風にゆったりゆったり

自然にさからわず 静かにたたずむ姿勢は

かあさんの死を 穏やかに慰めてくれた

ずっとずっと 時も忘れ 眺め続けていた