エッセイ 日本画 2020.12.15 自分の人生を生ききった そんな顔でした もう一度かあさんの聲が聴きたい 【第1回】 法邑 美智子 オールカラーでお届けする魂の響き、日本画作品40余点 いまだから、いまになってから、思い出すあの眼差し、あの温もり いまだから、いまになってから、叶わないことだけど、ただ願う―― 母という存在をなくして、心は声なき言葉を語りだす。 失ってから、ふたたび得る。ひとすじの救済への過程。 「かあさん、ありがとう」 第21回 日本自費出版文化賞「詩歌部門賞」受賞作品を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 次回の記事へ 最新 はじめに かあさん かあさんの本ができたよ 母が亡くなった淋しさと共に 私に襲いかかってきた後悔の渦 心の叫びを 母に届けと… 日々の生活に追われていた明治、大正の 女性の芯の強さ、生き方が いまなお私に語りかけてくれています 悲しいとき 泣きながら誰かに話し 嬉しいとき 笑いながら誰かに話し 誰かの聲を聴くことで 心がしずまり 元気になっていく… [画像1]父と母のはじめての写真(右) いのちのつながり(左)
エッセイ 『59才 失くした物と得た物』 【新連載】 有村 月 結婚してから35年、「愛」はなくとも「情」は生まれる ダンナが死んだ―まさかの現実。自覚はなかったが、この時から私の「おひとりさま」は始まろうとしていたようだ。たしかにダンナは肝臓の数値が悪いと1ヵ月半入院したものの退院、体力も少しずつ戻りはじめ還暦祝の1泊旅行もし、そのたった1週間後にはこの世からいなくなるなんて、頭の中のすみっこにさえなかった事。よくいう野球の九回裏2アウトからの逆転満塁ホームラン的な。その1年半前、最愛の母が「くも膜下出血」で…
小説 『リストラおやじ、アイドルになる』 【第13回】 椎名 雅史 被疑者扱いの息子は無実!? 事故現場でルミノール反応実験キットを試してみると… 「便利な世の中になったもんだ。これがネットで買えるんだからな。血痕があると暗いところで青白く光るらしいぞ」血痕? 老女は後頭部を怪我していたはずだ。「赤星先輩、それ意味あります? 血痕が見つかったとしても、それは被害者のものじゃないんですかね。健太は怪我をしていないわけだし」「バーカ。それがそもそもおかしいんだよ。バーカ」やたらに「バーカ」を連発するので、俺はムカついてきた。「考えてもみろよ。被…