2つ目は、“焦る気持ち”です。人は、何かの原因で“焦り”を感じた場合、自分が行うべき活動の時間に未だ余裕がある場合でも、情報処理(行動)時間を必要以上に短くしようとします。

そのため、普段はミスを犯さない活動においても、思わぬミスを犯してしまうことがあるのです。読者の皆さんも思い当たる節があるのではないでしょうか。

よく使う表現で“自分を見失う”という言い方をします。この場合も“時間がない、どうしよう”という気持ちが、目の前にある問題に対し必要以上に意識を集中させてしまい、本来の情報処理に向けなければならない脳の活動を阻害してしまうためだと考えられます。

本来、組織の活動は計画的に進められるべきものです。しかし、計画したスケジュール通りに進まないという状況も当然起こります。そのような状況の発生を事前に予測することには、ある程度その“焦り”を防止する効果があります。

特に無理な時間管理を、たった1人の担当者に任せてしまうような状況では、時間の制約を一身に受けてしまいます。

そのような状況を招かないためにも、複数で担当させるなど、事前の対策や配慮が必要です。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『 ヒューマンエラー防止対策』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。