【前回の記事を読む】この「たった一言を冒頭に入れること」を意識すると相手の印象は大きく変わる

第3章 パパの心と行動をプラスにする33のプチ工夫

③お願い事は、主語をI(アイ)に変えて表現する

手っ取り早く、相手を不快にさせない依頼は、

主語をI(私)にした表現を文末に付けることです。

「○○してもらえると、(僕は)嬉しい」

「○○だと、(私は)助かる」

です。

「残業になりそう。今日の保育園のお迎え対応してもらえる?」よりも

「急な残業がはいっちゃった。保育園のお迎え対応してもらうと、めっちゃ助かる」に変えると、相手の受け取り方も変わってきます。

入力の手間は30秒くらい増えるかもしれませんが、Iメッセージを入れることで、感謝の気持ちを間接的に伝えられます。

我が家のママはこれがとても上手。ポイントは

「○○は可能かな」

と、こちらの状況を確認する言葉を使うこと。更にIメッセージで間接的に感謝を伝え、一丁上がり。

お願いは命令に受け取られがちなので、このひと手間がとても重要です。人間は基本的に変更に弱いもの。急な変更が好きな人は少ないはずです。急いでいる時こそ、ひと手間かける。この一言がお互いの良い気分を作り出します。

 

④断る時は、代替案をデフォルトにしよう

例えば、取引先や上司から言われたことに対してNoを言う時、ストレートに「出来ません、やりません」とは言いにくいですよね。しかし、なぜか身内のコミュニケーションについては、表現がストレートになりがちです。そこにはこんな思いがあるのではないでしょうか。

家族だから、気を使う必要はない。いちいち気を使っていたら、疲れる。家族に気を使うのは、何だか負けた気がする。よく分かりますが、同時にここが落とし穴。雑な一言が大惨事を招きます。回避する方法は、

ほんの一言クッション言葉を追加すること。

「ホント、申し訳ないんだけど」

「ごめんね。ちょっと厳しいかも」

仕事では出来ていても、家の中で出来ていますか?

逆にこのクッション言葉を夫婦で使い合っていると、子供にも波及します。我が家でのクッション言葉の達人は、小二の娘。

「パパ、言いにくいんだけど、お髭が痛い」

「ごめんねパパ。今ちょっと厳しいかも」

こんな言葉を普通に使ってくれます。もちろん、今の年から気を使い過ぎなのではないかと心配する気持ちもあります。ただ、こんな一言が自然に出てくることは、将来のコミュニケーションの土台となると考えています。

家族の言葉遣いは、自分の言葉遣いを映す鏡。子供が小さいうちは仕方ありませんが、年を重ねてもクッション言葉が出てこない場合は、自分達の話し方をチェックしても良いかもしれません。更に、断る時に付け加えたいのが、

代替案を提案すること。

これにより、当事者意識、連帯意識が伝わり、ママの印象は大きく変わります。

「来週の土曜日、18時から飲み会入れても良いかな? 調整してもらえると助かる」

と、確認が入った時、

「ごめんね。この日は出張で帰りが遅くなり、難しいかも。20時からか、翌週の土曜日ならOK だよ」

とクッション言葉に加え、代替案をセットにすること。これでイエスかノーだけでなく第三の道を気持ちよく探れます。断る時のひと手間も忘れずにかけましょう。