遠い夢の向こうのママ 毒親の虐待と夫のDVを越えて

そうやって相変わらず家では喧嘩の毎日の中、学校ではとても楽しく過ごしていた。

親友もでき、学校はとても好きだった。

でも好きな科目、英語以外は成績が良くなかったので、高校はランクを下げ、私立の英語に特化した高校に進学することにした。

後から聞いた話だが、高校受験の時、受験勉強を全くしない私を見て、周りは「落ちるのではないか」とやきもきしていたらしい。

だが結果、受験では3位で合格し、高校の英語以外の科目は中学の復習のような内容だったため、英語に集中できたし、他の科目は勉強せずとも上位の成績を保つことができた。

高校では毎日英語の予習に励み、読書などで自分の部屋にこもり、相変わらず週末は山口家に泊まる日々だった。

学校ではアウトローで目立つ存在だったようだった。

授業のない学校行事の日には英語の勉強のために学校を休んでは、翌日先生から「昨日学校を休んだのは全校生徒でお前ひとりだ!」と怒鳴られたり、課外授業も「時間の無駄、自分で家で勉強している方がずっといい」と不参加の表明をすると「課外授業に参加しないのはお前ひとりだ!」とまた怒られたりしていた。

そして英語の授業は一日3時間くらいあったのだが、その日の英語の授業が全て終わると、保健室に行って熱があるとしょっちゅう早退したりしていた。

そのため先生に目をつけられ、なにかと怒られていたが、気にも留めていなかった。