エッセイ 絵本・漫画 歴史・地理 絵本 戦争 2023.08.15 日の丸の旗を見ると今でも思い出す。大人たちが歓迎する様子を見ながら涙が…。 私の戦争体験 【最終回】 坂田 朱美 | 德重 心平 平和に暮らせることって、当たり前じゃないんだ この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ ある夏の日、私の家に爆弾が落ちてきた――。どれだけ時間がたっても、決して忘れてはいけない実際にあった物語。※本記事は、坂田朱美氏・德重心平氏の書籍『私の戦争体験―三歳からの記憶―』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 【前回の記事を読む】運動靴の配給くじに当たって大喜び!お母ちゃんに早く見せたくて 私の戦争体験記
小説 『毎度、天国飯店です』 【第6回】 竹村 和貢 サークル勧誘チラシの前で、『徒然草』を抱えた美人と出会った…。 天国飯店の定休日は毎週火曜日。アルバイト生四人で、月曜から土曜の間の五営業日を分担する。四人のうち誰か一人が二営業日に入る。その者以外の三人のうちの一人が日曜日に店に入る。日曜日は大学が休みなので、朝の十時から閉店の午後九時まで十一時間店に入ることになる。「ほな、俺、明日もバイトやさかい、おっちゃんに自分のこと話してみるわ。多分、おっちゃんも構へん言わはる思うねんけど」夏生は、「できない」とは思…
小説 『カトリーヌと囁き森』 【第16回】 智佳子 サガン 六十年前に姿を消した兄を探し続けた妹からの手紙に返事を出せない理由は… ドミニクからの手紙をカトリーヌに読んでもらっている間、ワルツさんは無言で闇の一点を見つめていた。読み終わったカトリーヌは手紙の余白をじっと見つめて動かなかった。やがて「雪になりそうだ」とひとこと言いおいて、ワルツさんは深い緑の扉を押して出ていった。ドミニクからのあとの二通の手紙は返事をくれないことに対しての失望に満ちていた。雪は朝までやむことがなかった。 リュシアン、あの鳥はもう二度と戻ってくる…