山もいい。

寒霞渓から見る景色は絶景だ。小高い丘を登ると立派な家も見られ、ミニ都会の感がする。今もこうしているといろいろと夢が沸く。

かなり昔、「夢は夜ひらく」という歌がヒットしたが、その気持ちはよくわかる。心配といえば病であるがこれもこの島ではそんなに気にしなくて良さそうだ。大小の病院や薬局がそろっており、生活要件はそろっている。

私の周囲の友人たちもこういった話をすると必ずと言っていいくらい身を乗り出し、話を聞いてくれる。そして最後は「俺も行きたい。いつ行くのだ」と質問がくる。皆、そういう夢や希望があるのだ。

その時私はまず「隗より始めよ」という戦国策の教えに沿って切り出すのだ。「まずやってみなはれ」ということだ。人に言われてやるのではなく、自らが探して物事にあたることだ。それは発見が多い。発見は発見を生み、水が染み入るように横へ広がっていく。そんな自分を見ると、老後という言葉はない。

私のモットーは「今日よりも明日、明日よりも明後日」ということ。その日を精一杯生きることは尊いと思っている。 自分の造語であるが「すべての困難は時間と海が解決する」ということ。ここではそれがそろっている。今過去の雑念を捨て、希望に向かって歩みだしている。夢は現実となって、友を呼び楽しい日々を送る、そんな生活が間近に見える。

今夜も夜が更けた。朝がまもなくやって来る。明るい一日の始まりだ。やがて鳥たちの囀りが聞こえよう。

さあ、朝の始まりだ。

【前回の記事を読む】「今私は平和をこよなく愛し、自分勝手な戦争をとにかく嫌う。」