第1部 政子狂乱録

二 (あら)(ばち)を割る

「分からないことを言うもんじゃないよ、あんまり強情はると私も怒りますよ」

とすこしだけ脅かし、更に膝頭と両腕で責め立てれば、しぶしぶ政子は股を広げかけた。この機会を逃すものかと、渾身(こんしん)の力で思い切りグイグイと左右に押し広げてしまった。そして再び股をすぼまれぬように深く割り込み、女の臀をヨイショと抱え上げ、でんぐり返しに組み敷いてしまった。全開された花園には柔らかそうな性毛が、ホジャ、ホジャと生えており、そこからは(おびただ)しい愛液が溢れ出て蜜の香りが男の欲情を更に掻き立てる。

(なに、こんなにお汁が出ているではないか、政子も案外好きものかもしれないぞ)

嬉しくなった男は思わず、舌先を真珠のように輝く(つぼみ)に、ツツと這わした。

「はあっ、そんなご無体を……イイッ……佐殿、恥ずかしい、政子のお豆が(とろ)けてしまいそう……」

もうこの頃になると、女の花門からは熱い奔流がとめどなく溢れ出、男の情欲を更に奮い立たせた。これならもう十分とばかり、男は片手で陰唇を押し広げ、勢いよく剛槍を立てて女の脚を開かせ、一物に手を添えながら花門に向かわせ、左を(さす)り右をこすってみた。

そうなると、さすがに女も陰部を持ち上げ“陰陽(いんよう)和動(わどう)の法(陰戸を持ち上げて陽物を迎えるの法)”でそれを受け、()()が左なら左、右に行けば右と相性よく連携する。男は裂けよとばかり左右の花弁を押し広げ、雁太の男根の先をヌルリと押してみると頭だけはすぐに入った。

「政子どの、もうすぐだから辛抱おし」

と言い聞かせ、上から一物を手繰(たぐ)りながら、更に尻を持ち上げ、徐々に腰を使い

「政子、政子どの、今こそ貴女と私はまことの夫婦になりまするぞ」

とさらに数回腰を使えば、一物は更に太く元気が出て、それまで亀頭に感じていた邪魔なもの(処女膜)がとり除かれて、一気に洞窟の奥底まで届いてしまった。男は“のの”字をかいて女の様子を窺うと、政子も目つきがとろんとして、髪も乱れ眠たげな顔付き。

「かんにん……かんにん……して、どうして、どうして、あゝ嫌らしい、もっと、もっと、上の方を……ああ、じれったい、そこでなく、なるだけ天井の方を余計に(さす)ってくださいな」

女が積極的に腰を使わないのが不満だが、それも生娘の値打ちとあらば、かえって嬉しくもある。どうも政子という女子(おなご)(ねや)の場になると要求が相当激しそうだから、これからも用心してかからねばならぬ。初めが肝心、そうでないと今後の夫婦生活も難儀しそうだ。

仰向けになっている政子の乳房は、大きすぎもせず、そうかといって、小さくもなくて、お椀を伏せたように可愛らしく盛り上がって、手でつかめば若々しい弾力が伝わってくる。その(おど)るような野苺の乳首にそうっと舌を這わせながら、愛おしくささやく。