一人占め紫陽花山の露天風呂

園主がコツコツと山を切り開いて作った“東雲(しののめ)の里あじさい園”は五万坪の敷地に百六十種十万本の紫陽花が山肌を彩る日本最大級のあじさい園です。

十七時に閉門になり、園内にある民家「(くさ)宿(やど)」に泊まりました。

紫陽花咲く三ヶ所の露天風呂に飛び回りながら入浴し、身も心も紫陽花色に染まりました。夕食は趣をこらした和食が、陶芸家である園主が焼いた器に美しく盛られていました。紫陽花が一段とおいしさをひきたてました。

鹿児島県出水市 “東雲の里あじさい園”

2004.6.1

海に染むアヤメは紫カキ弁当

厚岸にある百ヘクタールの“原生花園あやめヶ原”。そこには約三十万株もの紫色のヒオウギアヤメが一面に咲いていました。

海の青、空の青と一体になり、かきつばたではありませんが、尾形光琳の屏風のような景色でした。

そこで取り出したのが厚岸名物「かきめし弁当」。断崖絶壁に咲くヒオウギアヤメを見ながら、厚岸の海で育ったカキを堪能し、至福の時を過ごしました。

北海道厚岸町 “原生花園あやめヶ原”

2005.6.17

九輪草跳び箱遊び子供らが

九輪草の名は、輪になって咲いている花が、茎の下から上へ、何段にもなって咲いているのが、お寺の塔の屋根についている九輪に似ていることからつけられました。

清らかな中禅寺湖をバックに白、ピンク、紅、紫とバリエーション豊かな可憐な九輪草が咲いていました。

段々に咲いている花はイギリスのイーディス・ネズビットが書いたサミアドという砂の妖精に魔法をかけてもらった子供たちが跳び箱にするのにうってつけかも。鹿が食べて激減してしまった九輪草は保護され、今は“仙人庵”で群生しているそうです。

栃木県日光市 千手ケ浜

1999.6.18