私は、もうすぐ77歳の誕生日を迎える。77歳といえば、体力の衰えをはじめ、知力の衰え、記憶力の著しい低下だ。そしてそれら総合能力の低下は、何事も面倒くさいと思う行動力の低下に集約される。

休養がてらすることは、スマートフォンでドンのダンスを見ること。それは至福の喜びだ。“ドン研究”には終わりは見えない。私はこれからの時間を費やして、ドンとともに生きようと思う。コロナ禍がいつ収束するか見えなくなった現在、私に届いた貴重な贈り物を大事に大事に育てながら生きていきたい。

米国をはじめ、ヨーロッパ各地で、コロナがまた猛威を振るいはじめた。フランスでは1ヶ月間ロックダウン、店舗も営業停止だ。ドイツも同様。南米やアフリカの国々は医療設備が整備されていない上、マスクすら購入できない貧困層が多いし、手洗いのための水もない人々もいる。インドではソーシャルディスタンスなど不可能な住環境だから、コロナ対策なども容易ではない。

日本でも2020年の春、感染が急激に広がったが、年末になればワクチンが開発され、来春からはコロナ自粛は少しずつなくなると、楽観的見通しだった。

コロナ禍は対岸の火事ではなく、日本でも10代の女子の自殺者が増えているらしいし、教師をしていた男性が失業し、再就職の可能性がなくなり、貯金は今年度いっぱいぐらい、その後はどうなるか、というドキュメンタリーがあった。

私の今後の人生の計画は、見直しを迫られるというより、すでに可能性の確率が非常に低くなっている。コロナの脅威は世界中をさらに包囲し、拡大している。収束の兆候はまだない。コロナの時代は少なくとも4、5年続くのだろうか。