戦後は明治の精神遺産もあり経済大成長した。ソ連崩壊の頃、日本経済は絶好調で欧米は弱っていた。この時に歴史の本質を洞察し国家の大戦略を樹てる指導者が不在であった。先見性が必須の政治家も国家官僚も食糧費で花見酒の前後不覚。気がついたら欧米は立ち直り、日本は彼等の術策にはまっていた。製造業で稼いだマネーは吸い取られアメリカさんの財布代わり。これが実態だ。近年大きく国富を失ったのは第一次二次黒船と同じ。これは国民に見えにくい。目先が本当に困らないと動かない日本人。農耕民族は戦略性が無い。

マネーの混乱を自ら解決出来ず遂に世界に名だたるマネーのドン、サマーズさんにお出まし願ったのがこの6月。これが第三次黒船。これは新しい戦争の敗北だ。敗れぬと変われぬ国だ。これは高くつく。民族的な後遺症となる。明治の精神遺産は食い潰しているから復調は容易でない。

自己変革不能は歴史が示す滅びの原理だ。日本の近未来はこれで決まった。4流国に成り下がる。何故か、不易たるべき国の核が消滅寸前で危険な兆しすら見えるからだ。現実を直視し即応しない民族性に起因する。独立独歩の精神が無いからだ。マスコミの主流を占めてきた戦後の一部思想にも起因する。それが日本人を根本的におかしくした。本質を洞察しないで歴史のバブルに踊らされ今尚目が覚めないという現実。

その戦後教育の結果が今日現われて青年少女がおかしくなった。国歌とか国旗はどこの国も民族精神のシンボルとして大切にするのに日本人はしない。国とは民族の汗と血で守るものとは外国人が示している。余談だが外国の国歌は実に戦闘的な歌詞ばかり。日本の国歌の歌詞は平和そのものだ。自分の国に誇りを持ち自分で守る、これが究極のポイント。

今回も二一世紀への大変革を自ら出来ないで米国の黒船に依存した。日本人は猛省しなくてはならぬ。二一世紀、世界的な修羅場に直面して身に染みる時が来るであろう。私は死んでいるからまあイイカ。でも子や孫が可哀相だなあ。