ある日のこと、渉太郎は、人事部から突然の電話を受けた。本社ビルにすぐ来てほしいとの内容であった。思い当たる節もないまま、首を傾げて考え込んでいるところに、めったに話す機会のない事業本部長からも内線電話が入った。やはり、本社ビルにすぐに行ってほしいとのことであった。あの一件以来、事業本部長とは仕事で関わることもなくなっていた。たまに食堂で偶然出会うことがあってお辞儀をしても、返ってくることはなかっ…
[連載]ミネルヴァの梟
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小説『ミネルヴァの梟』【第7回】御田 観月
ある日突然の呼び出し。一般社員には生涯縁のない本社人事部に足を踏み入れると…
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小説『ミネルヴァの梟』【第6回】御田 観月
「君は会場に行かなくてよい」怒りをあらわにした上役に取り囲まれ…。
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小説『ミネルヴァの梟』【第5回】御田 観月
社長の前での大失態。そして呼び出し。もしかすると会社をクビになるかもしれない…
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小説『ミネルヴァの梟』【第4回】御田 観月
大臣経験のある議員との密談。密談内容を執拗に聞かれ、とっさに…
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小説『ミネルヴァの梟』【第3回】御田 観月
「会社に迷惑をかけることはしていません」議員からの電話を上司は訝しげに見ていた
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小説『ミネルヴァの梟』【第2回】御田 観月
オフィスに入った一本の電話。国会議員から来た連絡は渉太郎の所属を確認するもので…
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小説『ミネルヴァの梟』【新連載】御田 観月
「いつも心に太陽を持ちなさい」華やかな生活から一変…運命を呪う息子に母の言葉