お父さんのひとりごと

(かく)兵器など無くなればいいに決まっています。しかし、もし核兵器を廃絶(はいぜつ)出来ても、新たに強力な武器(ぶき)が生まれるのは目に見えています。

唯一(ゆいいつ)人間に対して(かく)兵器を使われた歴史(れきし)を持つ()が国は、(かく)兵器にNOを言い続けるべきだと思いますが、(ぎゃく)にだからこそ持つ権利(けんり)があるという意見もあります。

発射(はっしゃ)した瞬間(しゅんかん)非戦闘員(ひせんとういん)や病院までを破壊(はかい)することが前提(ぜんてい)になっている兵器など、(ゆる)されるはずはないのに……。

どう思う?

第二次世界大戦の末期、1945年8月6日に広島、同月9日には長崎に原爆(げんばく)が落とされました。

事故(じこ)や実験を(のぞ)き、意図的に人間に対して使われたのは日本だけです。米国から見れば、原爆(げんばく)のおかげで戦争が早く終わり、多くの人命が失われずに()んだという言い分になります。我々(われわれ)から見れば、敗戦は時間の問題であったのに、人間に対して実験をしたいが(ため)に無用の大量虐殺(ぎゃくさつ)(おか)したとなるわけです。

ニュースを疑おう!

原爆(げんばく)が落とされ、たくさんの人が(ころ)されたという事実は一つなのに、落とした側、落とされた側の考え方は()(ぎゃく)なのです。世の中で起きていることの全てが、そんなに単純(たんじゅん)ではありません。

みんなが花や昆虫(こんちゅう)をいろいろな角度から観察するように、物事をいろいろな角度から考えて、自分の意見を持ちましょう。

「テレビで言っているのだから本当だろう」

「新聞に(うそ)が書いてあるわけがない」

そう思っていませんか?

テレビや新聞を作る人たちは、何か特別な力を持っているわけでも神様でもありません。みんながふだん話している普通(ふつう)の大人と変わらないし、それぞれの意見や考えを持つ人達が作っているのですから、絶対(ぜったい)に正しいなんてことはありえないのです。

なるべく多くの考え方に()れ、自分と(ちが)う考え方も(みと)めてあげられる大人が()えていくといいですね。