ひまわり

 

ひまわりが さいた。

大きな葉が 風にゆれ

夏を知らせにきてくれた。

おひさまが 強い光を 届けて

雲が白く かがやいていた。

「ぽぽ お散歩へ行こうよ」と

ぼくが 声をかけると

ぽぽは しっぽをふって とってもうれしそう。

くるは 犬小屋の上で お留守。

“ひまわりのおか”へ行く。

おか いっぱいに広がる ひまわり畑が

黄金色に かがやいて 夏の香りがした。

ひまわりの花を 見上げながら

大きな大きな葉の中を進む。

葉のすき間から 光が差して

ぽぽの 体を そっと 優しく 包んだ。

ひまわりの間を ハチが飛び交い

夏をいそがしく 生きていた。

ぽぽと ぼくとの 大切な時間。

夏休みの ひと時。

おかの向こうに 大きな雲が見えた。

さあ! 帰ろう!

くるの 待っている家に 帰ろう。

そして ひまわりの話をしよう。