参考資料

小倉百人一首に関しては、近年、その配列の謎について様々な書籍が出版されています。以下は、本書に関連して私が目を通した資料のリストです。

1.『藤原定家』村山修一 吉川弘文館(1962)

2.『百人一首』島津忠夫訳註 角川書店(1969)

3.『絢爛たる暗号 百人一首の謎をとく』織田正吉 集英社(1978)

4.『百人一首の秘密―驚異の歌織物―』林直道 青木書店(1981)

5.『定家復元百人一首』石田吉貞 桜楓社(1984)

6.『百人一首・その隠された主題』家郷隆文 桜楓社(1988)

7.『百人一首の謎』織田正吉 講談社現代新書(1989)

8.『百人一首 秘密の歌集』小林耕 イースト・プレス(1990)

9.『百人一首の新考察』吉海直人 世界思想社(1993)

10.『百人一首の謎解き』いしだよしこ 恒文社(1996)

11.『百人一首の魔方陣』太田明 徳間書店(1997)

12.『だれも知らなかった百人一首』吉海直人 春秋社(2008)

13.『承久の乱 日本史のターニングポイント』本郷和人 文春新書 (2019)

第1部の概観

真序小倉百人一首は、壮大な100行詩となっていますが、大きくは、第1部、第2部のふたつに分かれます。

第1部全体は、遠島にある天皇を想う歌群で、遠島にある天皇と対比させるかのように、いにしえの天皇達の歌で始まります。そして最後は、承久の乱に敗れた後に遠島に配流となって、遂に都に戻ることのなかった後鳥羽院、順徳院の歌で結ばれます。

第1部は、3章構成(各20首)となっています。章ごとの特徴を眺めてみましょう。

1.やまとの国の自然の姿や様々な風物

飛鳥から東国の富士山まで、天皇のべるやまとの国の四季折々の自然の姿、風物を様々に歌います。雪、風、月、鳥、紅葉とまるでそのまま花鳥風月の世界になっています。

この章の冒頭には、いにしえの光孝、持統、天智天皇の歌が配されています。全体的に情景詩的な雰囲気ですが、その雰囲気は、多くの共通性を持って、第2章の雰囲気につながってゆきます。

【前回の記事を読む】百人一首に秘められた想いの謎をひも解く追憶の物語