「永遠が欲しいと君は言う」

ある黄昏れた 冬の午後

永遠が欲しいと 君が言う

いつまでも続く 何かが欲しいと

確実につかめる 何かを得たいと

そう言いながら 虚空を見つめて

それからじっと 私を見た

見ているようで 見てない目

空っぽな目で 何を見る

私を通り越した その向こう

君は 閉ざされた扉の前

何かを暴きたいと 歯咬みする

そしてやっと私を見る その敵として

永遠を望む君が哀しい

何処とも分からず 歩き続ける君が

何処にもあるはずのないものを探して

君は 世界中を敵にする

何処にも行きつかない 岩の道を

君はいつまでも うがち続ける

もうやめないかと 言わせてくれ

届かないと 分かっていても

血まみれのその足を 拭わせて欲しい

そしてどうか 抱きしめさせておくれ

もう君が目を閉じて 何処にも

歩き出さないで良いように

ある黄昏れた 冬の午後

永遠が欲しいと 君は言う

私は心の中 君という永遠を抱きしめて

どうか この温かな安らぎが

君にも 伝わりますようにと

願ってそっと 目を閉じた

【前回の記事を読む】詩集「まかろんのおもちゃ箱」より三編