1912(大正元)年、『神経衰弱の一新療法』前田珍男子著 前田眼科院発行

1915(大正四)年、『眼と神経衰弱』前田珍男子著 実業之日本社

1915(大正四)年、雑誌『実業之日本』に「最も新しき神経衰弱の療法」前田珍男子著 と題する連載記事が6回にわたって掲載される。

1920(大正九)年、『神経衰弱と眼及眼鏡使用上の注意』菅沼定男著 南山堂書店

1920(大正九)年、『薮雀』前田珍男子著 毎月新聞社印刷部

1923(大正十二)年、『神経衰弱と蓄膿症:蓄膿症簡易根治法』林熊男著 林病院出版部

1923(大正十二)年 、関東大震災

1924(大正十三)年、『通俗神経衰弱病者の参考に』西村美亀次郎著 海文堂出版部

1927(昭和二)年、『眼性神経衰弱・屈折異常と神経諸症』前田珍男子著 南江堂書店

1927(昭和二)年、『眼と神経衰弱の関係』中村辰之助著 中央眼科医報社

1928(昭和三)年、『神経衰弱と眼』前田珍男子著 春陽堂

1930(昭和五)年、『夜尿症の原因とその養生法』西村美亀次郎著 究原社

1930(昭和五)年、『耳鼻咽喉の病と眼』西村美亀次郎著 究原社

1930(昭和五)年、『胃腸病と眼』西村美亀次郎著 究原社

1931(昭和六)年、『眼鏡と眼の常識』小川守三著 家庭医事新報社

1931(昭和六)年、『神経衰弱と眼・普及版』前田珍男子著 栗田書店

1933(昭和八)年、『プラクティカル・オプトメトリー』小川守三著 東京眼鏡院

1935(昭和十)年、『実際臨床検眼』小川守三著 東京眼鏡院

1937(昭和十二)年、『私の研究発表に対する論戦集』西村美亀次郎著 明輝社

1938(昭和十三)年、『伝染による以外の後天性の総ての病の根本原因は眼にあり』全四巻 西村美亀次郎著 明輝社

1947(昭和二十二)年、『神経衰弱と眼・普及版』前田珍男子著 一進堂書店

1956(昭和三十一)年、『丸ビル三十年 メガネをかける人々へ』小川守三著 東京眼鏡院

1974(昭和四十九)年、『予防医学への足がかり 眼因性疲労に関する研究』上津原孝一著他3名 東京眼光学研究所、象牙堂めがね店

前田博士は、医師の立場で神経衰弱の治療を目的にメガネ矯正を行われました。神経衰弱を起こす原因となる眼を視格異常と呼び、神経衰弱を治療するメガネの矯正法を視格矯正法としました。

今から一世紀前の時代に健康のための啓蒙書として「メガネによる治療効果」について書かれたものです。その内容は現在のメガネ技術者、あるいは眼科医、視能訓練士などの専門家に十分理解できるものであろうと思います。古さを感じさせない内容です。

本書を読まれる方は、ぜひご自身の健康管理と健康増進のために活用され、知人や家族などご自身の周りに頭痛、肩こり、倦怠感、不眠症などの症状で困っている人がおられたら、眼の検査を勧めてください。もちろん検査はメガネに関心をお持ちの眼科医か、眼鏡の専門教育を受けた認定眼鏡士などの眼鏡技術者にお願いされるべきです。

視力が出るだけの従来通りのメガネの合わせ方では効果が十分ではありませんので、眼から無駄な調節緊張(潜伏遠視)が抜けるようなメガネにしてもらうようにお願いしてください。そして身体の痛みなどの自覚症状に好転変化を確認できれば間違いなく眼に因るものです。

さらに申し添えておきますと、メガネを掛けた最初のうちは効果があったものの、数カ月の短期にまた元の症状が現れたり、異なる症状が現れるような時には、潜伏遠視、潜伏斜位と呼ばれる、一度の検査で現れなかった視格異常がメガネ装用により出現したことが考えられますので、その様な場合には再度専門家の検査を受け、潜伏度に合わせたレンズに交換しなければなりません。簡単に諦めない心構えが肝要です。