【前回の記事を読む】【詩】「夜明けが来るまでの間 ずっと抱き締めていてよ」

いつも

いつもは

いつもいつも

いつもというわけではない

いつもは同じであって同じではない

ずっと変わらないいつもなどない

すべては唯一無二の瞬間の連なり

絶え間なく綿々と流れ巡る

エネルギーの変遷

いつもも然り

「静」の如き「動」

瞬間の前後に同じはない

もはや瞬間に前後などない

取りこぼしながらいくのだ

この掌でつかめるものなど

たかが知れているのだから

こぼれた想いもまた

大河の流れに還るのだから

止まらずにいくのだ

この足で歩める道のりなど

たかが知れているのだから

通り過ぎた想いもまた

大海の波にうねるのだから

永遠という幻想に惑わされながら

瞬間瞬間に湧き起こる

儚く愚かしく愛おしい

一喜一憂を

心に焼き付けながら

泣きながら

笑いながら

静の如き動を

連ねていくのだ