それぞれの道

それから二年の月日が経ち、ようやく私と孝雄は、それぞれの道を歩む時がきた。

下の娘も成人し、それぞれが思い思いに道を歩み始めている。

いくら収入があっても、平穏無事に怯えることなく生活できなければ、いつか壊(こわ)れる時がやってくる。

その時がきて、誰も殺めることなく、無事に終止符を打つことができて、本当によかったと、今つくづく思っている。

裕福ではなくても、ささやかながら自分の思いのままに、自由に生活できる今を大事にしながら、これからを楽しんで生きていこう。

ちいさなしあわ

せきっとあるさ

だいじょうぶ

やるしかない

そうだ……まえにすすもう

いっぽいっぽ

ときには

たちどまっても

すこしずつ

あともどりせず

まえにすすもう

こころのそこから

わらっている

いまこのときが

ほんとのしあわせ

※本記事は、2021年4月刊行の書籍『夫 失格』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。